宅配員

人妻系女優

玄関に立つその男にだけ、妻の声はやわらかかった。

荷物を受け取るだけのはずなのに。玄関で交わす数十秒の会話が、いつからか妻の中で“なにか”を変えはじめていた。触れてない。名前も知らない。でも、生活の温度が少しずつ侵食されていくとき、いちばん最初に揺らぐのは――声だ。 宅配員と妻の“関係”、...