あの日、触れた場所が忘れられなくて。家事代行の奥さんが、理由もなく訪ねてくる。

家の中に誰かが入ってくる音は、どうしてこうも心を乱すのだろう。
家事代行の奥さんは、ただ掃除をしに来ただけのはずだった。
なのに、一度だけ触れてしまった体温が、互いの生活に残り続ける。
忘れられない匂いと、思い出にしてはいけない感触。
その続きを求めて、彼女はまた玄関に立っていた。

この玄関から、また始まる。

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